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水雲風

とりあえず人生を記録と妄想の吐き出しの地

映画「姑獲鳥の夏」(2005/08/10)



映画「姑獲鳥の夏」を見た。

姑獲鳥の夏オフィシャルサイト


パンフレット見た時点で、テレビ系の監督、色物的なビジュアル
から駄目だろうと思っていたがやはりそうだった。
映画「模倣犯」ほど見れないわけではなくてホッとした。

これは小説の映画化ではなくてテレビドラマ化でしかないだろう。
スポットライトとかテレビ(or 演劇)的な舞台演出がありすぎ。
例えば眩暈坂のとこなんか坂の下からしか
映像うつしてないのって完全に舞台感覚だな。
カメラ視点も舞台にカメラを固定して演技者を撮影するような
舞台的なものだった。
これが2時間のテレビドラマとかで見たならある程度
納得できるが、映画館で見るもんじゃない。

登場人物に関しても、そう指示されているのか
舞台劇的な嘘っぽくて、おおげさな演技だった。

原作は関口君が思っている謎が、読んでいる人の謎であって、
関口君に重なりながら本を読んでいけたのだが、
映画では関口君が単なる気狂いに見えた。
そのせいで登場人物の誰にも同感することなく
淡々と見るしかなかった。
中禅寺敦子は単なる愚かな小娘で、いなくてもいいくらいだと思った。
久遠寺菊乃(いしだあゆみ)の演技は凄くて
この人がしゃべってるところだけリアルに感じた。

ストーリーは、結構重要なとこがあちこち抜け落ちてて駄目だ。
原作を知らずにこの映画を始めてみた人には凄くわかりにくいと思う。
以下ネタばれ(反転表示)
[特に実は衝立の後ろにおいてあって、関口の馬鹿が見えてなかったので
死体がわかりませんでしたってなんとかならんかったんか。
原作だと見ていたのに知覚できませんでしたっていうのが
丁寧に描かれてあって納得できて、感心したんだけど、
これだと見えない馬鹿3人しか見てなかったから見えなかったみたいにしか思えない。
]

原作の設定は素晴しいので、そのために見れないことはない作品にはなっている。
ただ、あえて見るものではないが。
これを見て原作の民族学的なことを取り入れた設定の妙を感じた。
また原作を読み返したくなった。

この作品を作った人は作品に対する思い入れがあったのだろうか、
映画を作った目的、作成者が原作に感じた思いが感じられなかった。





2005/08/11追記

演劇では舞台は常に枠が固定されており、観客は定位置にいるので
基本的には枠内にしか世界が存在しない。
そのため、上からスポットライトを当てるということで
対象を強調するという表現ができたりする。
上のライト自体は観客には見えないために世界(舞台上)には
存在しないように扱える。

テレビも基本的にそうで、金も時間も映画を作るより少ないので
演劇的にドラマ等を作っていると思う。
カメラを固定して、舞台的に演劇を行うことを中心に作っていく。

映画は時間も金もかけられるので、カメラを自由に
配置して動かすことができる。
撮る側は3次元的に空間を把握してカメラを動かす。
枠が固定されないので、観客は枠の外までを意識する。

この映画的表現に慣れていると、例えば、スポットライトを当てるという
表現は、枠外のライト本体を意識してしまう。
映画ではカメラが移動して舞台上方まで撮れるからである。

「姑獲鳥の夏」は何故映画向きではない2次元的な表現を
あえて選んで、そうまでして何を見せたかったのかがわからない。

テレビ系出身の監督が作る映画を見て結構思うことなのだが、
テレビ的な表現をあえてしているのではなく、
そういう表現しか知らないという人が多いのではないかと思う。
2次元的に発達した表現を安易に3次元空間表現ができる
映画に用いるのは難しいと思う。
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  1. 2005/08/10(水) 16:22:57|
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