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水雲風

とりあえず人生を記録と妄想の吐き出しの地

書籍「フランコ スペイン現代史の迷路」(2008/02/23)



書籍「フランコ スペイン現代史の迷路」を読みました。
独裁者フランコの一生を通して、内戦前後のスペイン史を書いた本です。
フランコとスペインについてよくまとまっていて、読んでよかったです。

内戦前から内戦くらいまでは、書籍「カタロニア讃歌」などを読んで概要は知っていました。
ただ、フランコが何してたのかは知らなかったですね。
特に以下の2点が興味深かったです。

 1. 内戦で共和国側は戦略単位である師団を組織できなかった。
   → 共和国側のまとまりのなさは「カタロニア讃歌」などで語られるところですが、
      軍事面ではこんなところに表れてたんですね。

 2. 内戦でカトリック教会は共和国側に弾圧されて反乱軍側についた。
   → カトリック教会は最初から反乱軍側支持だと思っていたのですが、そうでもなかったんですね。


内戦後のスペイン史はほとんど知らなかったのでとても興味深かったです。
簡単にまとめてみると以下のような感じですかね。

 1. 第二次世界大戦では、中立を保つ。
   イタリア以上のやっかいを抱え込むのを恐れたヒトラーと、
   敵が増えるのを嫌ったイギリスのおかげで運良く戦争に巻き込まれなかった。

 2. 第二次世界大戦後には、生き残ったファシスト国家として国際的に孤立する。

 3. 冷戦によって西側諸国に位置付けを見直され、国際社会に復帰する。

 4. フランコは王制を目指して、フアン・カルロス1世に帝王教育を施す。

 5. フランコの死去と共にフアン・カルロス1世を王とする王制に移行する。

 6. フアン・カルロス1世は民主化を進め後に立憲君主制に移行する。

共和制 → 独裁制 → 王制 → 立憲君主制という不思議な歴史を辿ってますね。


今回、フランコの下で「スペインの奇跡」といわれる経済復興をしてたのを初めて知りました。
隣のポルトガルの独裁者サラザールが国を疲弊させてたんでそんなものかと思っていました。
フランコという人もたいへん不思議な存在ですね。


フアン・カルロス1世って今どうしてるのかと思って調べてみたらまだご存命でした。
フアン・カルロス1世 (スペイン王) - Wikipedia
最近、ベネズエラの大統領を一喝した国王がいるというニュースを見て覚えていたのですが、
それがフアン・カルロス1世でした。
いきなり本の内容が自分の時代とリンクしているのが実感できてビックリです。
それにしても、クーデターを無血で防いで「自分の給料分、働いただけさ」と言ったとか、
妻を評して「彼女はプロフェッショナルさ。」と言ったとかWikipediaに書いてありますがかっこいいですね。
ソフィア (スペイン王妃) - Wikipedia
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  1. 2008/02/23(土) 00:09:00|
  2. 本感想
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

勉強になりました

このブログで初めて感心いたしました。非常に良い記事です。
スペイン内戦はその後の二次大戦へ繋がるターニングポイントだと思いますが、
その詳細は勉強不足で全く知りませんでした(映画で少し見たくらいです)
面白い政治変容はマスに対する人間の思考パターンを考える上での
良い題材にもなりそうです。

(怪獣とか戦車とか左とか言わずに、いつもこんな記事なら良いのに・・・)
  1. URL |
  2. 2008/03/02(日) 15:44:06 |
  3. N.d #eqP7eH0Y
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