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水雲風

とりあえず人生を記録と妄想の吐き出しの地

書籍「独ソ戦全史」(2007/04/08)



書籍「独ソ戦全史」を読みました。
ソ連崩壊後に公開された資料から、第二次世界大戦の独ソ戦を書いています。
独ソ戦を以下のように分けて説明しています。
・戦争以前(1918~1941年) :スターリンによる大粛清や独ソ戦以前のソ連の戦争について
・戦争第1期(1941年6月~1942年11月) :ドイツ軍がソ連に攻め込んで戦況が膠着するまで
・戦争第2期(1942年11月~1943年12月):戦況が膠着する中で、ソ連が有利になっていきイニシアティブを握るまで
・戦争第3期(1944年1月~45年5月)  :ソ連軍がイニシアティブを持ちドイツ軍を倒すまで

大粛清を行ったスターリンが、前半は部下を信用せず独断命令を出しまくっていたのが、
後半では指揮官たちを軍事の専門家として信用し、
政治将校の権限を限定的にして赤軍に自由な裁量を与えたというのは意外でした。
ヒトラーは、後半になるにつれて部下を信用しなくなり、
無意味な死守命令を連発していったというのと本とに対照的です。

独ソ戦での大粛清の影響はすさまじいですね。
折角、戦前にドイツ以上に戦術を高度に発展させていたのに、赤軍将校の大部分が粛清されたため、
正面突撃のような稚拙な戦術しかできなくなったというのが壮絶です。
それでも、必要は発明の母とは言ったもので、ほんの数年で教訓を学び取り
高度な作戦を実行できるようになった赤軍(人間)は凄いです。
戦争後半の縦深浸透戦術の規模と巧妙さに驚きます。
まあ、対価としてどれだけ人命が失われたかを考えると恐ろしくなりますが。

【縦深浸透戦術】
1. 敵にばれないよう戦力を敵防衛線の突破点に集中させ、
局所的な兵力の優勢を確保する。
2. 砲兵や空軍などの諸兵科が共同で火力を集中し敵の防線に穴をあける。
3. あけた穴から機甲部隊が敵防衛線の奥深くに向けて突破する。
4. 敵防衛線の後方の陣地全面に渡って兵力を展開し、敵を殲滅する。

本の最後には、冷戦の原因とソ連の崩壊の原因が独ソ戦にあることを端的に述べていますが、
なるほどと納得しました。
確かに独ソ戦による他国からの侵略の恐怖と赤軍の勝利が、
多数の衛星国を従え、アメリカと軍拡競争をし、そして崩壊していったソ連の戦後
の原動力になっているのでしょうね。
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  1. 2007/04/08(日) 15:44:31|
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