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水雲風

とりあえず人生を記録と妄想の吐き出しの地

「雪の中の軍曹」(2006/06/28)



第二次世界大戦を描いた記録文学「雪の中の軍曹」を読みました。
ドイツとソ連が戦った東部前線において、ドイツ軍と共に戦っているイタリア軍が
ソ連軍と河をはさんで向かい合っているところから話は始まります。
主人公は著者であるイタリア軍の軍曹で、
彼の所属するイタリア軍部隊が話の中心になります。
既にドイツ軍がソ連軍に大敗している時期で、やがて部隊は撤退を余儀なくされ、
敗走に次ぐ敗走が始まります。
凍てつくロシアの大地、雪に倒れこんで二度と立ち上がれなかった人達、
死んでいく戦友、ソ連軍の攻撃、そんな中で故郷と友を支えにしてひたすら
生きようとする人の話でした。

第二次世界大戦を描いた記録文学の最高傑作の売り文句や、
巻末の、「フランスでは"イタリアのヘミングウェイ"と称されてたし、、、」という言葉も
伊達じゃないですね。読んで良かったです。

読んでる途中、「指輪物語」を連想しました。
歩いて、歩いて、足が動かないように思われても、荷物が肩に食い込んでも
生きるためにまだ歩くという感じからです。
「指輪物語」では、ホビット達に、温かい暖炉と上等のパイプ草とたらふくの食べ物を
あげて、ゆっくり休ませてあげたいと思いましたが、
「雪の中の軍曹」では、イタリア人達に、気持ち良いベッドとワインとパスタをあげて、
ゆっくりと休ませてあげたいと思いました。
昔、登山した時に、数時間歩いて足が棒のようになり、
人がぎゅうぎゅうに詰められた山小屋で寝た思い出が蘇ります。
どちらの作品でも、この思い出が比較にならないほど酷い状況だと思うと恐ろしくなります。

著者である主人公は、クリアな視点でロシア人・ドイツ人・仲間達
を見つめていると思います。
極限の状況の中で他の人を人間として見ることができ、
理性が保たれている主人公は凄いと思います。
また、敵が負傷者を収容してるとみたら、攻撃の手を止められるということや、
飛び込んだ家の中に敵がいたら銃を手に取るのではなく食べ物を求めることができる
ということに驚きます。

戦争という極限状況と、その中で保っていられる人間の理性が凄いと思った作品でした。
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  1. 2006/06/28(水) 22:33:41|
  2. 本感想
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