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水雲風

とりあえず人生を記録と妄想の吐き出しの地

映画「鬼戦車T-34」(2005/11/03)



興味にまかせて、こんなDVDを買ってしまいました。

1965年のソ連の作品です。
第二次世界大戦のドイツで、
ドイツ軍に捕まった4人のソ連兵が、対戦車砲のテストに使われていたT-34戦車を
奪って脱走する話です。

T-34はソ連の傑作戦車です。
この映画では、T-34は砲は撃たないものの、
本物が使われているだけあって迫力があり、
ただ走っているだけなのに鬼神の如くの力強さが描写されています。
また、戦車が映像的に美しく撮られていると思います。

右も左も敵だらけ、武器は銃一丁、燃料は少ないという
状況での脱出劇なはずなのに、悲壮さはあまりなく
時にユーモラスに、力強く、はちゃめちゃで痛快に話は進んでいきます。

そして話が進んでいく間に、
私はなんとなく4人の脱走兵に感情移入していきました。
それだけにあっさりと唐突なそれぞれの結末は、
相当にショックを受けました。
特にラストシーンは、感動しました。


知らない人が多いであろうT-34が主役であり、昔のソ連映画で、
冗長に感じたり、表現に違和感を感じて
おもしろく思わない人も多いと思いますが、
自分としてはなかなか良い映画だと思いました。


05/11/08追記

もう一度見直しました。
やっぱり良いです。

これは昔の娯楽大作だと思いました。
人を楽しませるために作ってあると思います。
憶測ですが、娯楽のない時代で、ソ連でモスクワの守護神として
親しまれた(のかな?)T-34を主役においたこの映画は
当時には相当おもしろかったのではないでしょうか。

その上で、以前の感想の冗長という部分は訂正します。
あまり冗長といえるような無駄な場面はありませんでした。
どの場面でもそこで表現したいことがしっかりあって、
それを表現し終えたらあっさりと場面転換していると思います。
冗長に感じたのは、場面が何を意味しているかわからなかったためだと思います。

今の時代、映画は一般的になり、お約束がたくさん存在します。
しかし、「鬼戦車T-34」のころはそんなものがなかったのでしょう。
例えば、最初の方で、ソ連の元戦車兵の囚人が、ドイツ軍将校と、
戦車を失ったことについて会話をした後、囚人がアップになって、
場面が変わり戦車が走っているシーンが映し出されます。
こんな場面での今の映画のお約束は"過去の回想をしている"だと思いますが、
この映画では単に時間が経過した後に、戦車が走っているだけです。

ただ、一瞬戸惑ったりはするもののわからないシーンはほとんどありません。
これは、製作者が見る人にわかりやすい表現を心がけたからであると思います。
この時代、確立されたお約束がないので、表現が製作者の独りよがりになりがちに
なってしまうと思うのですが、この映画ではほとんど感じません。
唯一、囚人の若者が森の中をさまよって混乱するシーンで表現の独りよがりを感じましたが、
それでもそんなに外れているとは思わなかったです。

ストーリーも起伏があり、痛快な場面が入いっていて話をちゃんと
形作っており人を楽しませていると思います。

人物描写も良いと思います。
出てくる4人の囚人達は、それぞれの場面の中でしっかりと個性がある行動をとり、
4人の行動がバランス良く配置されています。
そのため、しっかりと4人に思い入れができると思います。
脱走をしながら脳天気な快進撃を繰り広げるこの4人は愛すべき奴等です。

・それだけに、[以下ネタばれ][陽気さの頂点の後に訪れた
4人の死には相当ショックを受けました。
死の表現があまりにもアッサリしていたことにも原因があると思います。
今の時代、登場人物が死ぬ場面は華やかに演出されます。
死の間際、延々としゃべったり、瞬間がスローモーションになったりとしてです。
もちろん、この映画でも死ぬとき申し訳程度に悲しい音楽がチョロッと
流れたりします。しかし、あまりにもアッサリしていて、
演出されつくした死を見てきた自分には逆に新鮮でした。
また、最後に死ぬというのがこの映画の魅力になっていると思います。
今のアメリカなんかが作ると、実は死んだように見せて生き残ったとかやるんでしょう。
それは、あまりにも使いつくされた表現でありつまらないです。
]

この映画は、下手なハリウッド作品よりはよっぽど面白いと思います。
表現は洗練されていない分、人を楽しませる為の映画の原点を感じられると思います。



05/11/08追記

原題の「ЖАВОРОНОК」が何を意味するかわからなかったので調べてみました。
ロシア語講座から必至にロシア語のアルファベットをコピペして、
SYSTRAN - eServices - SYSTRANBox
Online translator powered by WorldLingo
のようなweb翻訳サービスで訳してみました。
するとどうやら鳥のヒバリという意味みたいです。
ヒバリ?何を意味しているんでしょうか。

戦車に落書きして怒られるところで書いた文字は
"СМЕРТЬ"でしょうか?
これだと"死"という意味らしいです。

戦車の修理をしていた作業所の壁に書かれたドイツ語は
"Last stehen ist gefärlich!"にみえるのですが、hが隠れていて
"Last stehen ist gefährlich!"でしょうか?
訳すと、"For load stand is dangerous!"とか
"負荷のために立場は危ない"らしいですが、
作業の注意書きでしょうか。
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映画「鬼戦車T-34」の冒頭に出てくるモニュメントがどこにあるのか気になっていたのですが見つけました。http://www.militaryphotos.net/forums/showthread.php?t=91184ちゃんと男の子と剣を持った兵士の像がありま
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