1965年のアメリカ映画「原始惑星への旅」を見ました。
ソ連映画を買い取って再編集し、新しいシーンを追加して作った映画だそうです。
ストーリーは一言でいえば金星探検の話です。
金星は、人喰植物や恐竜、怪鳥がいるようなところで、
そこを宇宙船でやってきた宇宙飛行士たちが探検します。
古いSFではありがちですが、機器は全てアナログメーターで、
テープレコーダーが記録媒体だったりします。
全体的にいろいろとツッコミがいのある話でした。
例えば、探検の途中、宇宙飛行士たちは宇宙服を着ているのに何かに感染して倒れます。
動かない、しゃべらないといった単純極まりない宇宙飛行士の容態を無線で聞いた同僚は治療の指示をだします。
その治療とは、なんと宇宙服のヘルメットを取って、薬を飲ませて、水を顔にぶっかけて
ヘルメットを元に戻すというものでした。
それで、その治療をうけた宇宙飛行士は回復しました。
、、、ツッコミどころが多すぎて言葉に詰まります。
どうでもいいですが、ロボットが溶岩を横断中に熱暴走して、
肩に載せた人間を重量オーバーで溶岩に落とそうとする話や、
歌をうたって歩き回っている知的生命体がいるようないないような話は、
キリスト教に関するメッセージかと思いましたがよく分かりませんでした。
まあ、どうでもいいですが。
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- 2007/04/14(土) 23:13:57|
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書籍「イワン・デニーソヴィチの一日」を読みました。
スターリン時代の強制収容所に入れられたイワン・デニーソヴィチの
起きてから寝るまでのある一日の生活を描いた作品です。
値段が安く、250ページほどの短編なのですが、強制収容所での過酷な生活の様子と、
その中でたくましく生きる人たちの様子がリアルに描かれています。
強制収容所で生きるイワン・デニーソヴィチの様子は、
「指輪物語」のモルドールを行くフロドとサムを思い出させました。
スターリンの暗黒時代を告発すると共に、人間の素晴らしさを描いた傑作だと思います。
強制収容所の過酷な様子には、思わず空笑いしてしまいます。
囚人たちは、建設作業といった強制労働をさせられるのですが、
気温-40度以下にならないと作業中止にならず、-30度といった過酷な環境の中で働かさせられます。
労働は、張り切ってやっていたら生きていけないので、
極力手を抜きつつも、上から睨まれない程度に要領良くしていかないといけない始末です。
しかも、囚人に与えられる差し入れや、働いた分のお金、食料などは全部ピンはねされます。
例えば、肉の脂身のいいところを自分用に持ち帰り、悪い部分を囚人用の昼食にするコックがいたりします。
そのような環境の中で、イワン・デニーソヴィチは自分の能力を生かしてたくましく一日を過ごします。
生きることに全ての力を注がないといけないようなところで、
諦めたり絶望したりせず、楽しみを見つけ出して生きているイワン・デニーヴィチの姿は感動的です。
何度も読み返したくなるようなこのような素敵な本に出会えて良かったです。
- 2007/04/14(土) 20:31:59|
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ものめずらしさでアメリカのチョコビール「チョコベアビア ビター」を買ってみました。
うんまずかったです。
さすが、メリケンのビールとチョコをあわせただけあります。
飲み会に持ってたら15人くらいいて1人もおいしいと言いませんでした。
罰ゲームにはいいかもしれません。
- 2007/04/09(月) 20:52:49|
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書籍「独ソ戦全史」を読みました。
ソ連崩壊後に公開された資料から、第二次世界大戦の独ソ戦を書いています。
独ソ戦を以下のように分けて説明しています。
・戦争以前(1918~1941年) :スターリンによる大粛清や独ソ戦以前のソ連の戦争について
・戦争第1期(1941年6月~1942年11月) :ドイツ軍がソ連に攻め込んで戦況が膠着するまで
・戦争第2期(1942年11月~1943年12月):戦況が膠着する中で、ソ連が有利になっていきイニシアティブを握るまで
・戦争第3期(1944年1月~45年5月) :ソ連軍がイニシアティブを持ちドイツ軍を倒すまで
大粛清を行ったスターリンが、前半は部下を信用せず独断命令を出しまくっていたのが、
後半では指揮官たちを軍事の専門家として信用し、
政治将校の権限を限定的にして赤軍に自由な裁量を与えたというのは意外でした。
ヒトラーは、後半になるにつれて部下を信用しなくなり、
無意味な死守命令を連発していったというのと本とに対照的です。
独ソ戦での大粛清の影響はすさまじいですね。
折角、戦前にドイツ以上に戦術を高度に発展させていたのに、赤軍将校の大部分が粛清されたため、
正面突撃のような稚拙な戦術しかできなくなったというのが壮絶です。
それでも、必要は発明の母とは言ったもので、ほんの数年で教訓を学び取り
高度な作戦を実行できるようになった赤軍(人間)は凄いです。
戦争後半の縦深浸透戦術の規模と巧妙さに驚きます。
まあ、対価としてどれだけ人命が失われたかを考えると恐ろしくなりますが。
【縦深浸透戦術】
1. 敵にばれないよう戦力を敵防衛線の突破点に集中させ、
局所的な兵力の優勢を確保する。
2. 砲兵や空軍などの諸兵科が共同で火力を集中し敵の防線に穴をあける。
3. あけた穴から機甲部隊が敵防衛線の奥深くに向けて突破する。
4. 敵防衛線の後方の陣地全面に渡って兵力を展開し、敵を殲滅する。
本の最後には、冷戦の原因とソ連の崩壊の原因が独ソ戦にあることを端的に述べていますが、
なるほどと納得しました。
確かに独ソ戦による他国からの侵略の恐怖と赤軍の勝利が、
多数の衛星国を従え、アメリカと軍拡競争をし、そして崩壊していったソ連の戦後
の原動力になっているのでしょうね。
- 2007/04/08(日) 15:44:31|
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1922年のドイツのモノクロサイレント映画「吸血鬼ノスフェラトゥ」を見ました。
トランシルバニアの伯爵がブレーメンに家を買いたいということで、
結婚したばかりの斡旋業の男は伯爵の屋敷に向かう。
しかし、伯爵はドラキュラで、男の血をすすった伯爵はブレーメンに
向かい恐怖を振りまく、という話です。
とは言うものの、展開の少ないストーリーと、
サイレント映画ゆえの大げさな演技で怖くなかったです。
伯爵の不気味な容姿(役者の素の姿らしい)や、
影を使った演出、吸血鬼の恐怖を伝染病の恐怖と関連させる演出
といった部分で見るべきものはありましたが。
雰囲気を重視した作品で、ストーリーのリアリティは二の次なんですかね。
映画の最初に、初めての感染者は新婚の二人だったと言っていますが、
ストーリー展開ではそうなってなかったです。
せっせと棺おけを運ぶ伯爵や、あっさり朝日を浴びて死んでしまう伯爵
といったシュールなところがあり笑ってしまいました。
また、ヘルシング教授も出てくるものの、単にうろちょろしてるだけのおっさんでした。
- 2007/04/08(日) 15:26:21|
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ロシアの映画「
9 РОТА」を見ました。
YouTubeで「9 pota」と検索すればプロモーション映像が見られるのですが、
それを見て欲しくなりました。
日本では発売されてなかったので、アメリカのAmazonで買いました。
テレビ放送の規格がPALと日本と異なるためPS2では見られませんでしたが、
PCでは普通に見られました。
なかなかおもしろくて、買ったかいがありました。
ソ連のアフガニスタン侵攻が題材で、
題名にもなっているソ連赤軍の第9中隊(9 РОТА)に配属された若者達を描いた作品です。
若者達が第9中隊に配属され訓練を受けてからアフガニスタンに行き、
要所の高地を防衛することになります。
最後は、ソ連がアフガニスタンから撤退となる中で、中隊のことが忘れられていて、
要所の高地を死守し続けて1人を残し全滅してしまうという話です。多分。
実話を元にしているそうです。多分。
なんせ、ロシア映画を英語字幕で見たので、分かっていないところが多いし、
誤解してるとこもありそうです。
字幕を抽出して訳してみてます。
非常にアフガニスタン侵攻をネガティブに痛ましく描いていると思います。
端々にゾッとするようなエピソードが入れられています。
兵士の訓練から丁寧に描いていくのは、「フルメタルジャケット」を思い出させますが、
やはりロシア映画だけあって同じようなシチュエーションでも
雰囲気は一味も二味も違います。
あとは、映像と音楽が綺麗なのが印象的です。
映像では、アフガニスタンの赤い大地や、一面に広がる赤いケシの花が綺麗でした。
- 2007/04/07(土) 23:49:03|
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